今回は、院内感染の原因菌の1つとなるメチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)の検査についてご紹介したいと思います。まずこのブドウ球菌というのは、私たち人間のや家畜の皮膚・消化管などに存在している細菌です。
怪我をした時など傷口に膿を作る化膿菌であり、かつては黄色ブドウ球菌に感染すると肺炎・敗血症を引き起こし死に至るという事も少なくない細菌でしたがペニシリンGが、完成した事で治療が可能になりました。
その後、ペニシリンGが効かないペニシリナーゼという菌が院内感染を起こすという事例が起こりました。
このペニシリナーゼに対抗性のある抗生物質として開発されたのがメチシリンです。このメチシリンが、黄色ブドウ球菌の感染症に有効であるとして広く普及していきました。